横浜市

デジタル化で市役所を「再起動」させたい
2022.05.01

菅前総理のリーダーシップのもと、政府にデジタル庁が設置されました。これに合わせて横浜市ではデジタル化統括本部が昨年4月に新設されました。市会においても同時期に「デジタル化推進特別委員会」がスタートしました。鈴木太郎は、この委員会における初代副委員長としてリーダーシップを発揮し、この度、特別委員会として「行政のペーパレス・オンライン会議の日常的な利用推進」について3つの視点から21の提言をとりまとめ、副市長に提出しました。

副委員長として委員会運営をリード
横浜市会の特別委員会では、1年間を通じて調査・研究テーマを設けて議論を深めます。デジタル化推進特別委員会は、新設ということもあり、どのようなテーマを設定し、どのような活動をするか前例がありません。そこで、①これまでの特別委員会の運営方法にとらわれず、②基本的なことに注力し、③価値を生み出すことを基本に据えて、「行政のペーパーレス・オンライン会議の日常的な利用推進」をテーマに設定しました。ペーパーレスやオンライン会議の取り組みはデジタル化の一端でしかありませんが、これらを当たり前にできるようにすることは市役所全体のデジタル化を進める大きな一歩になると考えました。

委員会では、所管局から状況説明を受けた後、全職員向けアンケートを実施し、7,967名の職員から回答を得ました。その結果、多くの職員がデジタル化に取り組んでいく意思を持っているこ と、組織が十分にデジタル化されているとはいえないことの2つがわかりました。この結果を踏まえて、ICTの専門家集団であるコード・フォー・ヨコハマの方々と委員会メンバーが混ざってワークショップを開催し、解決策を模索しました。さらに、佐賀県庁の前最高情報統括責任者(CIO)を勤めた森本登志男氏を参考人として招き、県庁におけるテレワーク全庁導入の取組について講演していただきました。
3つの視点、21の提言
こうした取組を経て、最終的に3つの視点から21の提言にまとめました。3つの視点とは、①デジタル化への意識の醸成、②デジタル環境の整備、③誰一人取り残さないサポート体制の構築、の3点です。提言の中には、例えば、テレワーク・デイのようなキャンペーンを実施することで職員の意識を醸成するとか、新市庁舎に比べて遅れている区役所のwi-fi環境の整備促進や、全庁的なヘルプデスクの設置によりサポート体制を強化するなどが盛り込まれています。

今回の特別委員会による提言は、市職員のデジタル化に焦点を絞ったものです。しかし、これは市役所内部の改革にとどまらず、市民にとっても行政との関係で利便性を高めるきっかけになります。ペーパーレスが進めば、紙のやり取りからオンラインでのやり取りへと変わっていきます。市の担当者が日常的にオンライン会議を実施できれば、わざわざ市役所や区役所まで行かなくても用件を済ませることができます。デジタル化で市役所を「再起動」することは、市民にチャンスを創ることに繋がります。

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